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医師のこのごろ

[2025.12.20]

インフルエンザA型に今シーズンかかった患者さんから、「ワクチン接種をした方が良いですか?」と質問を受けることがあります。結論からいうと、ワクチン接種をするメリットは大いにあります。インフルエンザA型にかかったあとでも、インフルエンザB型にかかる可能性があるためです。実際、インフルエンザA型にかかった後にインフルエンザB型にかかる患者さんを診察することがあります。

東京都では、12月8日〜12月14日(第50週)の定点医療機関あたり患者数は17.80人(前週25.17人)で、前週より減少しています。また、全国の定点当たり患者数は36.96人で、東京都は全国平均を下回っていますが、今後、インフルエンザB型が流行してくる可能性があります。

東京都では、インフルエンザ病原体定点医療機関等(2025年12月現在41か所)から搬入された検体についてウイルス検査を実施しています。今シーズン累計では、検出されたインフルエンザウイルスのうち、A型が96%以上を占めていますが、B型も検出されています。そのため、今後インフルエンザB型が増えてくる可能性もあります。 

国内で用いられているインフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスA型株(H1N1株、H3N2株の2種類)およびB型株(ビクトリア系統株の1種類)のそれぞれが含まれる3価ワクチンで、A型、B型ともに効果が期待されています。

インフルエンザワクチンは、接種してから効果が出てくるまでに、2週間〜4週間かかるといわれています。インフルエンザA型にすでにかかった方も、症状が落ち着いた後に、インフルエンザB型の流行に備えてワクチン接種を検討することをお勧めします。 

あわせて、手洗いなどの基本的な感染対策も重要です。

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